は つかの間

mosshaven2007-07-09





家のシェッドを背に バラの花が見事に
咲き競っている。 古典的な赤とでも
言おうか。ろくに水もやらないのに 花の
数は数え切れない。  生命力が強く、とげは悲鳴を
上げそうに痛い。 ワイルド ローズは 白かピンクに
限られているが 或いは その一種かもしれない。


[


このバラがびっしり咲いているときは 夏のさなか。我が家の
古くて小さい山荘には 家族や ゲストが毎日、毎週のように
訪れたり、泊まったり、、私たちの健康や経済状態には
関係なく、子供達の頭のほんの片隅には そんなこと 
浮かんだこともない。

]

そんな夏でも たまにふっと 丸一日 私たちふたりだけに
なることもある。 もっとも トラブルビーグルから 開放される
日は めったにないが。


そんなときは 心行くまで 野良仕事。
そして のどの渇きを スイカでいやし
(なんでも大きいのが好きな主人の切った大盛り)
あとは 読書。



こんな生活がいついつまでも続けられたら、と夢見る私。
でも  たまには 二人だけで ボートに乗ろう、と主人。  
読書三昧にふける前に 私の理想の生活はすぐに 
打ち破られる。  まあ でも 今日はホリデイ、、、らしく 
のんびり行こう。


お天気もいいし、ゆっくり走れば 向かいのひっそりした
森林や 明るい木立の中の家々などもよく見える。
  

ナナものんびり(一言も話せぬ犬の心理分析は 私の
気分しだいで 勝手な解釈)気持ちよさそう。




友人の万年青年ピートのおうちがみえてきた。  
あら、彼が手を振っている、から ちょっとごあいさつに、
左にカーブ、Wharf(ウォルフ − 日本語では 波止場の
訳になるが ボートをつけたり、ダイビングをしたりする
水際に突き出た板)につけてちょっとおしゃべり。



それじゃ、又 近いうちに、と エンジンをかけて少し進んだら
泊まってしまった。  又 エンジン、止まる、エンジン の
繰り返し。  タンタンタンという音がしては すぐ ストップ。


しょうがないから エンジン お手の物の ピートにお願いして
小船で 我らが哀れなボートは 綱を着けて引っ張ってもらう。


再び ウォルフに戻り せっかく夕食前に着替えた ピートが
ボートにはいつくばったり、あおむけになったりして いろいろ
調べてくれるが やっぱり 駄目。  明日 専門家に頼む
ことにして 悪いけれど ここにおいてもらって おまけに 
私たちは 浅瀬を渡って船に乗ったので はだし、
歩けないから 山荘まで送ってもらう。
 


修理代は 高そうだし、おまけに 山荘についたのは 夜の
11時過ぎ(まあ、ピートと ボートや車で ビールも飲んで
いたりしたから)おなかはすいているけれど 冷蔵庫には 
ホットドッグがあるだけ。 気分のよかった夕方までとは
うってかわって みじめな 夕飯。(などというご身分?)

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いい気分で 理想的な生活を夢見てから 一日どころか 
半日もたっていない。 人生ってこんなもの? 
そう、真実、こんなもの。
心せよ ナナ!
]