森はまだ冬

mosshaven2007-02-19




頑健そのものの 主人 この2-3日 風邪でぼーっとしている。
時々ごぼごぼと咳もでるし、熱っぽいのか 常時に比べると
静かで 手がかからない。  


そのまま静かにして、ビタミン剤とスープでも飲んでてくれればいいものを
又今日も無理して でかけたがる。 外気に触れて 刺激を受けないと 
風邪が抜けていかないのだそうだ。


実は私も 少し移りりかけたのか 寒気がするし、胃の調子が今ひとつ。
それでも とにかくでかけることにして、散歩は億劫だし 山荘にドライブと決める。 
山と湖に挟まれたこの山荘はスプロート レイクという 大きな湖の水際にあり、
私達はいつも LAKEとよんでいる。 LETS GO TO THE LAKE.
家から 車で 20分ぐらい。


ドライブのつもりが 矢張り車から降りて 少し歩き出すともう 自然と 例の
野良仕事になってしまう。 二人とも無気力状態、でれっとしていたはずなのに 
夕方暗くなりかけても 土や枝、石ころなどいじっている。 あちこちまだ春の
訪れも感じられない森のなかで 伸びだした枝をきったり、小枝を拾ったり、
雑草をぬいたり、森なんだからそっとしておけばいいのに。。


見あげれば 青空が限りないのに、羊歯や 朽ちかけた巨木に生えた苔などで 
地上はまだまだ ひっそり冷たく湿っている。
そんななかで ひとつだけ 鮮やかな薄緑が光っていたのは ハックルベリー
日のあたるところだけが鮮やかな黄緑 それ以外は赤い若芽のような先端が
なんとも言えず 美しい。  まっすぐ伸びた木々が多い中でこの潅木だけは 
ちょっと東洋的、この枝振りと赤い小さなべりーに 夏のあいだも目がひかれる。

こちらの人は 子供のとき、この小さなベリーを探して食べた思い出のない人は
いないという。  サーモンベリー、ラズベリーブラックベリー と 特にこの付近は
バンクーバー島のなかでも 豊富にみられるそうだ。  ブラックベリーも野生は
一味違う。  林道をはいって 樹(というより山の一部)が伐採された箇所が
3-4年たった頃が 一番摘みごろなのだが 。。これが大変なところ。


結婚したての頃、行ってみたかったのに 東京育ちの私には無理と 連れていって
もらえなかった意味がやっとわかった。 とげだらけの藪がずっとひろがり、
ずぶずぶっと大きな樹の根っこの根元にひざどころか腿ぐらいの深さまではまって
しまう。 直ぐに仲間が見えなくなると 熊にでも遭遇するのではと 緊張しつつ、
その一方で しんとした遠景の山や野生の花などにうもれ、なんともいえない
幸せ感もあった。  今年もぜひ、又行きたい。


でも やっぱり 一人では無理、
夏のその日のためにも 今から風邪引きのご主人様の世話もして おこう。。か