御葬式

 

 

最近は フューネラルより フェアウェルパーテイー、

 

特に ネイテイブの間では ひっそり故人を葬り、人には知らせず、

そのご一年間は 沈黙を守る(武田信玄ですか)

 

ときいたことがあるけれど、じきにフューネラルの知らせが来ました。

元教会だった 古い葬式専門のホール、多分100年近く前の建物、、よくそばを通っているけれど中に入ったのは初めて、

 

彼は ネイビーに30年間属していたので、すべてが ネイビーの団体によって

準備されたらしく、(ジョージと同年配とみられる)10名近くのネイビーの制服姿が

いりぐちや 祭壇近くにみられる。 司式だけは この牧師さんが執り行う。

 

ベンが車イスなので 後ろの方に座ったせいか スピーチが聞き取れない。

ドンはいつも 集会などでは おおきな声ではっきりものをいう人なので 聞き取れないスピーチは意味がない、と不満そう。

家族の挨拶もないし、パンフレットには 彼の歴史などは何もなくごく一般の

簡単なメモ、3枚の写真も ネイビー時代とあり合わせのようなスナップ写真、

 

出席者は多く、 アーテイストや 派手で豪華なネイテイブアートのドレスをまとった人も多くみられて 一瞬、ハリウッドの授賞式?みたいな人も幾人か、、いたにもかかわらず ジョージの84年の人生が語られることはなく、残念、

 

そのご ネイビーの記念館で ランチ、ということだったけれど ドンは ネイテイブの集まりだから俺は遠慮する、といって ベンを連れて行き 1時間後にピックアップということに、、

 

ジョージの人生の最後の2,3年間、あまり外出をしなかった彼が週に3日も一緒に過ごした仲間なのだから、あなたも参加したら?、ご家族も 彼が楽しみにしていたと言っていたし、、と言っても頑固者は人の言うことを聞かず、、

 

じゃ、ベンをピックアップするまで どこかで軽くランチでもして 

ということで 波止場に出て フィッシュアンドチップス、

 

量がおおいから ふたりで一皿 ハリバットを一つずつと少量のフレンチポテトと一口サイズのコールスローサラダとコーヒー、、で

 

何と43ド、え! わたしたち 年を取って時代に遅れている?

でも 物価高のヴァンクーバー住まいの娘も驚いていたから、、、

ポートアルバーニ 自信過剰?  まあ でも 新鮮で あげたて、

あのお寿司などよりずっといいランチ、

 

ベンより電話、もう帰りたい、ランチの用意もまだできていないらしい、

 

トミーももう帰ったらしいし、、、

翌日の珈琲ミーテイングでは 3人とも あれではジョージも浮かばれない、、、

彼の敷地内に 住んでいた(亡くなった)お嬢さんの御主人は 問題ばかり起こしていたし、おくさまとは別居、病気になっても訪れなかったし、

とにかく3家族が ひとつの敷地に住んでいても 84才の彼が ほぼ全て自分のことをする、というほどの事情だから 御葬式の準備から費用からすべて ネイビーに丸投げ、ということなのでしょう。

 

30年もの ネイビー生活も (白人の系統がおおいのか ネイテイブには見えないのに)偏見がおおくて いい思い出がない、ということも聞いたし、、、

 

と彼のことばかり思っていたら、、 彼のペンションはかなり良かったから 残された家族、これから 大変かもしれない、と どこかから声が、、、

 

一寸むなしくて 寂しくて ちょっと気分の重くなるような フューネラルでした。