が 後を絶たず

mosshaven2007-08-06




8月の ポートアルバー二 は
最高、と井の中の蛙である私たちは
思っている。  からっと晴れ上がった空に
緑がきらめき、太陽がまぶしい。 でも レインフォーレストの
おかげで どこにでもある大樹の陰に いすでも持ち出せば 
湿気がどんなものか想像もつかぬ 何とも気持ちよい 涼しさ、 
それこそ ひねもすのたりとしてしまいたくなる。



いつもなら7月、去年など 5月末ごろから ずっとこんな
感じ。今年は 夏の気候がやっと8月になって安定してきた。
というわけでもないが、このところ ゲストの到来が後を
絶たず。


最近は 少なくなってきた日本からのゲストは 私達も春から
楽しみにお待ちしていたのに 3日間はあっという間。



中間地点で合流、海の見えるシェイディー レストランで 
ランチ、あまりの懐かしさに 何時間も、話は尽きず




息子が バーベキューの用意をしてくれているので 
山荘へと向かう。 ここ アルバー二 の夏の楽しみは 
フィッシング。  鮭の産地としても 有名なこの地は 
世界各国からの釣り師がやってくるのだが 今年は 
鮭のなかでも最高の サーカイサーモン、どうも
とれどしではなさそう。  先日も 3−4年前に 
この川から太平洋に 旅立った若い鮭が帰ってくるかと 
見に行ったが 1匹もみることができなかった。


この町では一番に フィッシングの権利をもつ ネイティヴ
人たちも 川にボートを出していたが あまり 釣れている
様子はない。  スーパーにも勿論 今年は新鮮な
サーカイは なし。  まあ、でも やっとのことで主人が 
波止場の付近にある シーフード ストアーで みつけて
きた。  沢山取れる年は お値段もぐっと安くて、みな 
冷凍庫に 買いだめ。


ところが 今年など、いったいどこで仕入れてきた、
インディアンだってとるのがむずかしいのに、、、などと
言われる始末。  売っているのを買ってきたのに 何だか 
悪いことをしている気分、、、、



でも まあ、その分 お味のほうは 抜群に楽しませて
もらった。  あっという間に火の通るサーモン、
バーベキューソースが サーモンの身のやわらかさを保ち 
最高のしあがり。  こんな風に 人が楽しむおかげで 
サーカイの数もへってきたのかもしれない。 昔のように 
釣りたてを楽しむ時代はもう終わり。  これからは 
貴重なサーカイは ますます その維持のためにも 
食する機会が減っていくかもしれない。

私たちは 楽しませてもらっているが 逆に 人間は 
魚のために何をしているか、 或いは 100年近い 
大樹を 沢山切り出して その命を絶ち 動物を追い払い
その後の植林もせず ほってある禿山、きったばかりの
丸太を いとも簡単に 外国にどんどん輸出、そのおかげで 
潤っている人たち、何か恩返しができるか、と考えていくと 
人間ってかなり 自分中心 なのだな、、と思ったりして
しまう。  


鮭が 命を懸けて 産卵のために川を昇っていく姿を見ると 
人間は それこそ 楽をして おいしいところどり。 
生きていくために 最低の犠牲は仕方がない とは 
私の場合、決して 理由にもならない。


申し訳なかったけれど ありがとう、としかいえない。