マッシュルーム フェスティバル

mosshaven2007-10-19



友人を誘って隣村の きのこ祭りに行って来た。
隣、とはいえ 山又山、森と林しか見えない 半舗装の
がたがた道を1時間半ぐらい。   移動中は コーヒーを
飲むにも慎重に、、

 

アルバー二まで流れ込んでいる ながーい 入り江
(ソーマスリバー)に平行しているこの道のはて、の小さな湾に
囲まれた 300人ほどの人口の村、Bamfield が目的地。 

標識が殆どないので初めての方は用心しないと林道にそれる危険が、、、
いったん入ってしまうと 一昼夜運転しても元へ戻れなかったり 
という魔の山道。  おまけに 林業全体のスト(もう2−3ヶ月に
はいる)で トラックにさえ遭遇しない。



小さいが 鏡のように澄み切って 癒しのいずみとでもよびたいような
Serita Lake をこえて 近くの 海辺でちょっと休憩。  勿論誰もいない
秋の海。  日本から はるか遠くにいることをしみじみと、、、



長い長い山道 ついに Bamfieldの標識がみえたと思ったら 主人は
ハンドルを左にきる。  5分も行くと 緑一面の小高い丘の上に
突然 がっちりした丸木だての Nativeの集会所があらわれる。
これは今までに見た中でも一番大きそうだ。  


こんな山の果てに、、
こちらは BamfieldちかくのNative 住民 Fuayaの 建物。  最近の
彼らの建造物は 100年以上前からの白人による 虐待に対する保証金が
政府より払われたので、新しい建物はみなかなりの資本が投入されている。


さて、いよいよ きのこ!! 早朝のドライブでは おにぎりをちょっと
つまんだだけなので まずは おめあての Berry Pancake をたべに 
近くの教会へ。  


古い木造立ての教会は なかなか味わい深い様相。
入り口、階段、ホール、すべてに あじさいや枝もの、葉ものなどを
あしらって 土地の人々の意気込みがかんじられる。



この地はこんな不便なところに位置してはいるものの 湾にかこまれておだやかな
表情の 村の景色。  観光化していず、かつ 全てが アーティスチック(と
私には見える)な色彩で まとまっている。 夏場は 何千人という人口と化し、
(別荘やキャンピング、ヨット、ボートなどの訪れも)自然科学、生物の研究所など



レッドシーダーで建てられたエコビル、そして ガラス張りの大きな
コンサートホールもあるし  文化人も多そうだ。 のせいかどうか 
パンケーキもちょっと変わった粉(ヘルシー風)でブルーベリーと
ゴマ入り。 付け合せのぶどうもしっかりのオーガニック テイスト。  
 

さて、きのこの展示場。  近くの小学校まで坂を下りて2−3分。
建物を入った真ん中の小ホールに あるある いろいろなきのこがテーブルに。
他のテーブルには きのこのかたちをした焼き物、本、しゃれた手編み帽子
(あら 50ドルも?と誰かの声が)
私は 可愛いトランプ(一枚一枚に違う種類のきのこと名前が)を買った。

大きなバスケットを持った人も、、私たちは気軽に紙袋、さてどこの森から?
舗装道を挟んで 美しい森が両側に広がる。 この辺から、ヨイショと声を
かけたいような昇り口(はないから 自分でかき分けて)
気持ちがいい、と 癒された自分。  渇き気味のふかふかな苔が 大樹や
倒木の間にひろがる大地を枝につかまりつつ なるべく人のいないところへと
あちらこちら、ダイヤモンドを捜し歩く。  これぞMosshaven(Havenは 
避難所とか隠れ家風な小屋?等 すこし自分風に解釈)。 


さて、その 結果は、、、 ほぼNothing.  


説明をしっかり聞いたつもりでも(他の方の真剣さには
及ばなかったらしい)さて、森に出て 探し始めると もうわからない。 
色も大きさも場所によって違うし、、 それにEdible(食用)と
あっても みなおいしいわけではない。  
お連れのカップルは さすが きのこの目利き、これは毒、これは食べても
おいしくない、とプライベートの講師と歩いているようなもの。


結局 おいしくて 判断のやさしい シャンテロー と 匂いで一発の
Pine Mushroom マツタケ(この辺にはないのかもうとってしまった後か)だけに
焦点を当て、後は 興味半々で歩きを楽しむだけ、といっても この森は 
本当に美しいし、暖かい日和で、地面もぬれていず オゾンを一杯吸って 
エクササイズも充分。  ふだんは 森の中は 何がなし、気味が悪くって
一人では入れないのに この日の森の探索、今でも思い出すだけで あの緑の
深い大気がよみがえってくるようだ。
  

この後 フィルムタイム、きのこ採取コンテスト、クッキング、デイナー、
そして 夜も更ければ Stomp Dance (20年代のロックダンスのこと。  
でも どうしても私には きのこの大きな帽子をかぶったダンサーが 
面白おかしく 床を踏みつけるStomping ダンスが目に浮かんでしまう)
沢山の人がここに 泊まって 参加してほしいと 私でさえ思うが 今回は 
とりあえず 暗くなる前に帰ることにきめていたし ナナも待って
(いてくれる?)いることだし。


遅めのランチは ここから5分の Pachene Bay(パチナ ベイ)、ここは 
国立公園の一部だけあってユニークな美しさの湾が広がるキャンプ場。


小春日和の海辺で 近くの木陰のテーブルに座って 柔らかな風が通り過ぎる
秋の一日。 この 海の景色も 独り占め。

  
でも、、、このトイレだけは 日本の方には 勇気が、
屋根の貴重な苔もみすごさないで、、 (まあ 清潔ではあるが 
私は No thank you)


ここを最後に 一路帰り道、と思っていたのは 乗客だけで、ドライバーは
サービス精神旺盛、といおうか、帰りはちょっと違う道を、というわけで
かなりの回り道。 まだなの、と心配顔の私たちを尻目にやっとついたのは
Nitnat Lake、ここは Dididaht民族が住んでいる小村。 本当に
インディアンの言語というか 名前の発音は可愛いと思う。  それに 
遠くて辺鄙なところばかりだけれど たいてい 見晴らしのいいところを
見つけている。


こういう奥地(?)でカフェなどに入るのが大好きな私達。 村の家々の
眺めは なんとも、、  好きなように、何にもこだわらない生活といおうか。 
お片づけなしの家々。  それでも カフェーは ちょっと近代的、投資額も
大きそうだ。  今まで ずっと貧しい生活(彼らにとっては自然が一番なのかも
しれないが)をしてきたからこんなカフェーがあっても当然かもしれない。



一休みの後 又とちゅうで湖を見せてくれ、彼が石ころを枕にちょっと
うとうとしているまに 私たちは 探検、トロイのような 根っこアートを
見つけた。


そしてまだある。  アルバーにへあと 20分ぐらいのところで又 左折。
これは China Creek.  釣り場として夏はにぎわう大きなキャンプ場だが
ひっそりたたずむ この辺は いずこも(静けさだけは)同じ 秋のゆうぐれ  
この前はダイナミックな波が押し寄せていた夏。  ちょうど 日暮れ時、
今日は このうえなく静かな 向かいの山々の稜線の色が微妙に色をたがえて 
フィヨルドのよう、とは 隣人の評。



やっとアルバー二市がみえてきた。家々が連なってなんとにぎやか。
でも この実沢山の 日帰えり旅行の Ending は 想像するも恐ろしい。
もう半分近くかじられた 床のモールディングはたぶんみなはぎとられ、
壁も傷だらけ、床には 糞尿(オップス、私としたことが)がちらばって、、

おそるおそるドアーをあけたら、 ちょうど昼寝(何回目かの)から
めざめたところらしく ウーンと伸びをしてから 尾っぽを
ちぎれれんばかりに。
勿論 どこも(ほぼ)よごれていず。  さいきん お気に入りの
ペットボトルをカジカジしながらお出迎え。 



”全く想像するだけでも失礼だわ、こんなレデイーに対して”と
思ったかどうか。