森の変遷

mosshaven2007-04-04




去年の晩秋に まれに見る大嵐、突風が
この森を襲った。 かなりの被害をもたらしたが
我が家の山荘も 例外ではない。


湖に面した 米栂(つが)、まともに風をうけ、その木肌に大きな裂け目が
でき、かなり傾いできた。  この次大風が来たら 真後ろに建っている
ちっちゃな山荘など ひとたまりもない。 で、木こりさん、ファーラー
(木を切り倒すフェル からきている)又の名 ロガー(丸太のログから
きている)にお願いすることにした。


彼らは ただ 樹の生態のみでなく、環境、物理学 など 専門の知識を備え
収入も決して低くは無い。  ここ ポートアルバー二は 森林の地でもあり
木の伐採に従事している人は多い。  我が家の場合は 上から切り出していく
ことになるが、商業用には 枝を切り落とし、トップをヘリコプターにつなぎ 
根元から切り、そのまま 空中から運ばれることもある。

周りも見てもらうと、数本、気になるところも出てきたが 樹齢 百年近い 
立派なダグラスファー、米松 も そのひとつ。 幹や枝に苔が生え、先の方
まで葉っぱが無かったり 成長を停止してしまったそんな樹は 風にもろい。  
幾霜雪 その 人生、おっと、樹生を 思えば 何が無し しんみりと
見上げてしまう。



私たちが 隣人も交え、話しこんでいると やってきた白黒ワンちゃん、セッターは 
鳥の ハンティング ドッグ だから この森にはぴったり いつもは しゃがんで 
そっと話しかけないと近くに来ないのに 今日は ご主人様と一緒、意を強くして 
新来の私にべったり擦り寄ってくる。  それを遠くから見かけた 茶色の
ワンちゃん これも又あっという間に 近寄り、くんくん。  このワンちゃんも 
私が声をかけると すっとんで逃げるほどの人見知りなのに、矢張り後ろに
ご主人様を控えている。  見た目と違って けっこう シャーィ なのね。

ご想像のように この森の住人、否 住犬は 皆放し飼い、町では絶対見られない
風景。  この山荘では飼っていなかったのに 主人のパパが大の犬好き、
よく慣らし えさも与えていたので 私たちが訪れると どこからか 何時も
やってきた。  ボクサーや 狼とのハーフ(この犬はとても頭がよく、畑や
花など踏んだことはないし、静かで 呼べば風のようにやってくる。 晩年は 
夜、長くてちょっと寂しそうな 遠吠えをしていた 私の忘れられない犬)
いろんなのがいたっけ。  

樹の姿も年々変わり、犬も いろいろに交代。  今はまだ 冬もようやく終わろうと
している頃、でも 日が輝き 緑がつやを増し、広葉樹も大きく広がり、湖に 
ボートなど増える夏の季節には この犬達も さらに 嬉々として そこらじゅうを
走り回っているに違いない。


そして地には やっと Trilium(この響きが可愛くて私は英語名が好き、
でも日本語では おおばなのえんれいそう、なんだか 山深くで春を見つけたような 
野草名)   春は まじか!!