2週間近く ふたりで 風邪っぴき、
咳と鼻水と 寒気と、の繰り返し、
お天気がいいと ちょっと庭に出たら
又 ぶりかえして、、昔は せいぜい2,3日で治ったのに、こじらせないよう、どこへも出かけなかった、、(と思っていたけれど)
いえ、
パンプキンパイを、持って お邪魔、したときは
既に 風邪ひき、でした。
寒いから もちろんマーケットは無理、と言いながら
野菜を買いに 行けば すぐに立ち話、ラミーで夜更かし、チーズケーキも焼いて ちょっと立ち寄った人にお茶を入れたり、
買い物にも出たし、
息子や シスも しょっちゅう家にではいりしているし、
一応 二人と一匹住まい、こんな賑やか、且つ 面倒を見なければならない パートナーたちがいる、そのうえ よいっぱりのMosshavenですから
なかなか全快できず、
彼のほうは せきをしたり 疲れた、などと言いながらも毎朝のコーヒーや朝食ミーテイングは(絶対)欠かさず出かけるのは すこしも億劫ではなさそう、、、
血圧の薬や 手術後のせいか 時々日中でも 疲れてうたたねをしている割には ベッドに入ったら途端に ぐっすり、そして早朝の 犬の鳴き声には必ず 起きて いる彼、
そして何から何まで 逆のMosshaven、どんなに遅い就寝でも、電気を消す前の読書なしでは寝付けないし、朝起きが悪い。
たまに 朝が早いと 彼だけでなく ナナちゃんさえもがびっくりした様に 私を見るんですから、、
というわけで 就寝前は 目についた本の乱読、
最近読んだ中で 楽しんだのは、
若山牧水、という詩人にさほど興味はなかったけれど
この表紙には 何度も目が行って、、堂ヶ島、西伊豆にある特徴のある風景(なつかしい、と思ったら 堂ヶ島ではないことが判明)、古い出版なのに なぜか前衛風、そして色合いも それから無駄のない構図、全体からくる 不思議な 魅力に引き付けられて、普通は(本ごと)捨ててしまう(こんな)古い表紙なのに 視線が止まってしまいます。
前川千帆という 漫画、版画家でした。 これは 彼の作品の一部分(切り取って)を表紙に使っていますが 牧水の有名な 一句、白鳥は 哀しからずや空の青、海のあをにも 染まずただよう、、、はここでつくられたのでしょうか?(これも 間違い)
流浪の歌人、各地の温泉で宿泊、というと昨今のきこえはいいけれど、当時(1900年前半)は 山また山を越え、馬車や汽車もあったけれど ほとんどが徒歩、真っ暗な山道、を疲労困憊、怖さと(ある時は寒さに)対峙しつつ、一人で歩き続け、やっとたどりついた 山間のともしびの元、暗い階段を下りて湯につかったあとは、粗末な魚で酒を飲みながら、その日にできた歌の整理を、、
読みだしたら 有名な歌人、牧水というイメージから なんとも現実味のある人間像がうきぼりにされて、牧水への深く鋭い観察、理解、そして読者を引き込まずにはいられない文章力、実にこの大岡信という作者に出会えたことが嬉しくて、この薄っぺらな本を読み終わるのが惜しいほど、素晴らしい作家でした。
どんな作家?としらべてみたら なんと元現代詩人会長、芸大名誉会長。ペンクラブ会長などをつとめた方なんですね。日本から離れていると 本当にいろんな情報がぬけています。最も 最近 たまに手にする文春での芥川賞作品など 単純、無知なおばあさんには うーん、なんだか(良さが)わからない、感動できない作品も、、、昔は いい本に出合うと その作者の本を片っ端から全部読んでいたものです。この方の息子さん、大岡玲、三島由紀夫賞と芥川賞の両方を得た初めての作家、奥様も劇作家、お嬢さんも画家で作家、ご家庭では いったいどんな会話があるのでしょうか。
その後に読んだのが 下町ロケット、これは 以前テレビで見たので さほど関心がなかったけれど 悪い癖、読みだすと 止まらず 2日ほどで読み終えました。 普通は
原作を 先に 読んでいて 📺や 映画化されるのが楽しみ、でも やっぱり 感情移入などに物足りなさを感じたりちょっとがっかりすることが多いもの、こちらは逆、でしたね。 📺で エンジョイしすぎました。
** 調べてみたら、
この本は91年発行、
前川千帆は 1889−1960
牧水は 1885−1928、
91年発行の本のために表紙絵を依頼されたわけがな
いから 牧水の和歌に この絵をもってきたのが
なんとも 絶妙、
題が 伊豆南端、となっているし、全体を見ると
此の小島は 更に続いている、ので島の向こう側は 太平洋、堂ヶ島なら 海を越えて 陸地がみえ るし、まあ、 勝手に思い込んで あれこれ 自分 の思いでにひたっていましたけれど、、、
前川千帆、の作品、他にも 沢山いいのがあります
ね。